「おやかた」の館:日本近代洋楽史情報交換所
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嗚呼、朝日ソノラマ
投稿者:
よしじゅん
投稿日:2007年 9月19日(水)22時23分25秒
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「朝日ソノラマ」社が不振のために9月末で解散すること今更知った。ブログ全盛の時代にこんな閑古鳥が鳴く掲示板で何書いても社会的影響力は無いだろうが、それでも昭和に一時代を築いたメディアを発行した会社の終焉は個人的にショックだ。
方々で報道されているから、詳しくは書かないが、朝日ソノラマがその創立目的として発行したフォノシート付月刊誌「朝日ソノラマ」は“音が出る雑誌”として一世を風靡した。ビニール製のレコードは一般的に「ソノシート」という名称で知られているが、朝日ソノラマ社の登録商標なので、総称する場合は「フォノシート」という表現が正しい。
歴史的に見て「月刊朝日ソノラマ」は貴重な音源資料である。これはHPにおおよそ100号までの目次をまとめた私が言うのだから間違いない。洋楽史的にも貴重な音源が多数である。例えば、巌本真理がジャズ・バンドと組んで録音したツィゴイネルワイゼン(他号では小品も録音している)、諏訪根自子・田中園子伴奏という豪華共演のヴァイオリン小品、あの田中路子が戦後歌った録音、ジュリアス・カッチェンの日本録音、ピエール・モントゥーの伝説の日本公演のアンコールの録音など、日本の洋楽史上貴重な録音が数多くある。
それだけではない、日本の文化史的に貴重な音源も数多く残されている。例えば、のぞきからくり(あの江戸川乱歩の「押絵と旅する男」にも登場する見世物)、ヴァイオリン演歌(おそらく最後の生き残り)、隠れキリシタンで連綿と引き継がれたオラショ。録音した当人にそこまでの意識はなかったのかもしれないが、それでも今からすると貴重な録音の数々だ。
今日からすると、月刊朝日ソノラマは20世紀半ばの日本の“音”を捉えた素晴らしいメディアであった。
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